健康な歯を保つ予防歯科~歯が痛くなる前に~

「歯が痛くなったら歯医者に行く」そのように思われていませんか? たしかに治療しさえすれば痛みなどの治療は治まります。

しかし、歯は自然治癒しないため、一度削ってしまったらもう二度と元に戻ることはありません。「虫歯になったら削る」→「再発する」→「また歯を削る」ということを繰り返していては、歯はどんどん削られダメージは蓄積していきます。最終的に歯が弱くなって、自然に抜け落ちてしまったり抜歯せざるをえなくなったりすることも。治療では症状の進行を食い止めたり機能を補ったりすることしかできず、元の健康な歯に戻すことはできないのです。

一般な虫歯治療とその後

一昔前までは、歯科医師でさえ悪くなった歯を治療するのが仕事だと思っていた節がありました。しかし、治療と再発を繰り返すことによる歯へのリスクが問題視され、近年では歯科界および患者さまのなかでも、「自分の歯を失わず、一生健康な歯で過ごせること」を重視し、歯が悪くなる前に定期的に通院する「予防歯科」が重要だという考え方が一般的になってきています。

歯科医療の先進国スウェーデンやフィンランドでは、20年以上前から虫歯を「治療する」のではなく、「予防する」という予防歯科を普及させ、虫歯の数を激減させました。日本でも予防歯科が広まり「歯医者は健康な歯を保つために行く場所」という考えが定着してくれば、虫歯の数を減らし歯の寿命を保つことができるでしょう。

予防歯科に受診しましょう

予防歯科は、小さなお子さまから大人の方まで、また歯の病気の有無にかかわらず、すべての方に受けていただきたい歯科メニューです。「歯が痛くないからいいや」「治療してもらったから大丈夫」と思わず、ぜひ予防歯科について知って、定期的に歯科検診を受ける習慣を付けましょう。

予防歯科を受けるメリット

1.虫歯や歯周病などになりにくい
2.虫歯などの病気の早期発見・早期治療ができる
3.体への負担や治療費用を抑えられる
4.お口のなかがスッキリする

予防にはご自宅で行う「ホームケア」と歯科医院で行う「プロフェッショナルケア」があります。たかやま歯科ではホームケアのアドバイスと、プロフェッショナルケアの両方を行っています。

ホームケアのアドバイス

プロフェッショナルケア

ホームケアのアドバイス

虫歯菌の温床となっている歯垢(プラーク)が、口のなかに長時間とどまらないよう、口のなかを清潔に保つことが、虫歯をつくらない最善の予防法です。当院では、患者さまのお口のなかの状態に合わせてブラッシング指導やオーラルグッズのご提案をしています。

ブラッシング指導 患者さま一人ひとりのお口の状態に合わせて注意すべきブラッシング時のクセや磨きにくい箇所、歯や歯ぐきへの歯ブラシのあて方、動かし方などを含めた適切なブラッシング方法を指導します。
デンタルグッズのご提案 歯間部など歯ブラシの毛先が届きにくく、磨き残しができやすい箇所がある場合、オーラルグッズを使うと、より効果的に汚れを落とすことができます。お口の状態に合わせて最適なグッズをご紹介します。

【今すぐ実践できる!ブラッシングのコツ】
健康な歯を保つために一番大切なことは、毎日の歯磨きです。歯を磨くうえで、下記のことに気を付けましょう。

コツ1 1本1本丁寧に磨く(なんとなくのブラッシングでは歯垢は取れません)

「フォンズ法」

「フォンズ法」

マッサージ効果が高く、清掃能力もあります。歯ブラシの先端を歯ぐきにあて、歯の面に直角に、円を描くように動かします。

「バス法」

「バス法」

歯周病、歯肉炎防止に効果的。歯軸に対し45度の角度で、歯と歯ぐきの間に毛先を入れ、1mm程度のストロークで前後に毛先が歯と歯ぐきの境目から離れないように、細かく歯ブラシを動かします。

コツ2 部位ごとに磨き分ける

コツ3 歯垢のたまりやすい部位は入念に

コツ4 食後時間をおかずに磨く

お口のなかが中性に戻れば、歯垢(プラーク)が増殖する活動を抑えることができます。

歯の表面に付着し、成熟したプラークは細菌群が定着、バイオフィルムになります。

このフィルムは細菌が分泌する多糖体に守られ強力に付着するため、ブラッシングでは取り除けません。歯垢(プラーク)が成熟しバイオフィルムをつくる前なら、ブラッシングで簡単に除去できます。

プロフェッショナルケア

歯科衛生士が専門的な器械を使って歯をクリーニングする「PMTC」や、虫歯にかかりにくい歯にする「3DS」「シーラント」を行っています。

PMTC(プロフェッショナル・メカニカル・ティース・クリーニング)

PMTC(プロフェッショナル・メカニカル・ティース・クリーニング)

毎日の歯磨きでは手の行き届きにくい部分のクリーニングを、歯科衛生士が専門的な器械を使って行う処置のことです。普段のセルフケアでは落としきれない歯と歯の間、歯と歯ぐきの溝(歯周ポケット)などにたまったプラークや歯石などの汚れを徹底的に除去し、虫歯や歯周病を予防します。軽度の着色の除去や口臭予防にも効果があります。PMTCは以下のような手順で行います。

1.問診(情報収集)
現在のお口のなかの状態やお困り事などをお伺いし、体調や生活スタイル、食生活や嗜好品などを伺って、歯の健康に影響をもたらす様々な要因を探っていきます。そして、今後予防していくうえで、どのような対策を立てるかの参考にさせていただきます。

2.検査
虫歯や歯周病の検査、唾液検査を行います。特に、唾液検査は重要で、唾液の様々なはたらきを検査することで、虫歯や歯周病などへのかかりやすさ、効果的な予防対策などがわかります。

3.染め出し

3.染め出し

歯垢染色液を使用して、歯の汚れている箇所を染め出し、歯垢など汚れの付着状態を調べます。

4.歯垢(プラーク)・歯石・着色除去

染め出しの結果をもとに、汚れの付いているところを徹底的にキレイにしていきます。

炭酸ナトリウム塩を専用の器具から吹き出して、歯の表面の汚れやヤニ、茶渋などの着色を取ります。

歯石(歯垢が固まったもの)の付着が見られた場合は、専用の器具を使って歯石を細部まで取り除きます。

5.研磨

フッ化物入り研磨ペーストを注入または塗布し、歯を1本1本丁寧に磨いていきます。

歯と歯の隣接面の汚れをプラスチックのチップでこすり落とします。

歯と歯肉縁下の汚れをラテックスゴムのカップやブラシで落とします。

6.洗浄
歯面の研磨剤を十分に洗い流したあと、歯周ポケット内も洗浄します。

7.フッ素塗布

7.フッ素塗布

フッ素配合のジェルを使って、歯と歯の間や表面を1本ずつ丁寧に磨きます。

3DS

3DS

安全かつ確実に抗菌剤やフッ素などの薬剤を歯面に塗布する方法です。歯の型を取って透明な薄い樹脂でつくり、なかに薬剤を入れて使用します。PMTCによりバイオフィルムを除去した状態で使用すると薬剤の浸透が良く、効果的です。

抗菌剤 虫歯の抗菌作用がある薬剤。
フッ素 歯質を強化するはたらきを持つフッ素を歯に直接塗布することで、虫歯菌の出す酸に対する抵抗力を高め、虫歯になりにくい歯にします。また、フッ素には再石灰化を促すはたらきもあるため、ごく初期の虫歯なら治癒が期待できます。

シーラント

シーラント

奥歯のかみ合う面(咬合面)など、虫歯になりやすい奥歯の溝を接着力のあるプラスチックで埋めてしまいます。こうすることにより、食べかすなどがたまりにくくなり、虫歯の予防に効果的です。

忙しい人こそメインテナンスを

毎日仕事や家事・育児、勉強を頑張られている方の場合、「忙しくて歯医者に行く暇がない」という気持ちはよくわかります。しかし、虫歯も歯周病も初期の自覚症状はほとんどなく、気付いたときにはかなり重症化しているケースが多いのです。虫歯や歯周病になってしまったり、歯を失ってしまったりして治療が必要になった場合は何度も通う必要が出てきて、時間もお金もかかってしまいます。そうなると、急に歯が痛くなって大事な用事に穴を開けてしまったり、治療のためにスケジュール変更を余儀なくされたりすることもあるでしょう。

定期的にメインテナンスに通えば、虫歯や歯周病が予防できますし、万一病気にかかっても早期発見・早期治療が可能になり、体へのダメージも時間・費用も最小限に抑えることができます。体へのダメージだけでなく効率を考えてみても、定期検診に通ったほうがずっと良いのです。

院長からの一言メッセージ

お仕事でお忙しいみなさん、歯の健康管理をするのも仕事のうちです! 痛くなってから通うのではなく予防のために通う習慣をつけましょう。美容院に定期的に通うように、歯科医院にも定期的にお越しください。

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